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怪談 意味深なうたた寝

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怪談、クトゥルフ神話サークル『アコンカグア』本島としやのブログです。日々収集した怪談を更新していきます。と思っていたけど最近はけっこうグダグダCDレビューしてる。

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今年入ってからずっと忙しすぎです。
朝から日付が変わるまで仕事しっぱなし。
今月はまともな休みありませんよ。
もうね19連勤とか笑うしかありませんな。
というわけで今週の終末計画は休みます。
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by tominaga103175 | 2008-04-14 17:54 | 怪談
待ち合わせ場所は遊園地の駐車場である。
駐車場には桜並木があって、誰が手入れしているのか知らないが、今も春になれば満開の桜が見られる。そこで佐伯と待ち合わせているのだ。
翠は学校が終わるとすぐに家に帰ることにした。いつもなら放課後はしばらくの間部活動をみたり友人と話をしているのだが。
門の手前で佐伯が「今日9時に遊園地でね」と念を押したが翠は数学の時間に見た遊園地の気味悪い人影のせいですっかり気が滅入っていて、返事をする気にならなかった。
かろうじて「分かってるよ」と無愛想に答えると佐伯と別れてまっすぐに家へ向かう。
翠は築三十年になろうかという木造二階建てのおんぼろのアパートに母と二人で住んでいる。父の鳴島秋成は今どこに居るのか行方が知れない。翠が十歳の頃からずっと二人暮しである。
入口に面している道路を歩いていると、見慣れない男が誰かを待っているように辺りを伺いながら立っているのに気がついた。
「あの、すみませんが」
男は低い声で翠に話しかけた。口の中に唾液が溜まっているような水っぽい声だ。
それになんだか変な匂いがする。洗っていない水槽の匂いだ。この匂いが男から漂っているのがはっきりと分かる。
「鳴島、鳴島翠さんでしょうか」
相変らずネトネトした低い声である。
「そうですが、あの、何か」
用事でも? と翠が言う前に、翠の言葉を遮り男が続ける。
「お父さんに会いたくないですか? 私は井上理彦。あなたのお父さんの友人です」
翠の脇を白い軽自動車が走り抜ける。
翠は応えるべきか迷っていた。翠には突然すぎる誘いにである。勿論この井上と名乗る男も信用できるわけではない。
「私を信用できないのはもっともです。でも、もし、翠さんにその気があるのなら、今日の午後9時に、山野辺神社の鳥居の前に来てください」
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by tominaga103175 | 2008-04-06 21:26 | 創作